「お得に旅行や宿泊をしたいけどどうすればいいかわからない」とお悩みの方が読んですぐ実践できるような内容となっています。
“読む⇒行動する”たったこれだけ!
アラスカ航空のマイルを使い2023年夏休み用に家族分のビジネスクラス往復を発券しました。
正直、外資系マイルへの抵抗感がありましたが、実際に発券をしたら非常に簡単!
この方法はもともとマイラー界では有名ですが、燃油サーチャージが高騰している現在、再び注目されています。
例えば、下図のようにA、B、Cの3人が同日同便のビジネスクラスに乗る場合、当然ながら機内で3人の受けるサービスは同じ
それにも関わらず3人のフライト料は全く異なります。
同じ幸せを得られるなら、最も安いCさんがお得であることは言うまでもありません。
この方法はビジネスクラスを有償発券ではなくマイルで取り燃油サーチャージを無料にできるという意味で、今回の記事は100万円以上の価値があるかもしれません。
※この方法は航空会社により予告なしに変更・廃止される場合があるため、あらかじめご注意ください。
2023年3月14日、アラスカ航空のマイレージ(ASマイル)が変更
【変更点】
①JAL特典予約に必要なマイル数が増加
例)東南アジア(ビジネス片道):25,000→ 50,000
②JAL特典予約対象路線が追加
例)欧州、シドニー、ホノルルなど
①は完全改悪
②はASマイルの使い道が広がったものの、本家のJALより必要マイルが多いため、お得感はなし
例)JALホノルル線ビジネス片道必要マイル
JALマイル:40,000
ASマイル:60,000
ASマイルを使ったJAL便は改悪されましたが、キャセイパシフィック航空はマイルの変更なし!
トライシーさんがキャセイのおすすめを詳しく解説しています↓
※以下はJAL便特典航空券の改悪前の記事になります。
目次
家族でビジネスクラス
私は最小限のマイルで最大限の効果を発揮させることが究極の使い方だと思います。
その1つが家族分のビジネスクラス特典を発券すること
航空会社や時期にもよりますが、ビジネスを家族全員分購入すれば数十万円以上、場合によっては百万円を超えることも珍しくありません。
一方、貯めたマイルで特典予約をすることができますが、「家族でビジネスクラス」は主に3つの理由から難しいといわれています。
必要マイルが多い
夏休みなどハイシーズンでは特典航空券の必要マイルは上がります。
例えば、ANAで夏休みにホノルル線ビジネス往復を取るには1人68,000マイルが必要
また、JALでは基本マイル枠とPLUS枠の2種類があり、基本マイル数で予約できる席に空きがあれば、ホノルルなら1人片道40,000マイルが必要
ただ、人気路線ほど基本マイル枠はすぐ埋まってしまい、追加マイルがかかるPLUS枠を予約するしかなく、ホノルル線なら1人片道で最大274,000マイルが必要になります。
特典の開放枠が少ない
年間に何度もフライトする人や航空会社のクレジットカードで多く決済をする人、また、ポイ活をする人にとって、数十万マイルを貯めることはそれほど難しくはありません。
しかし、いくらマイルが貯まっても家族分のビジネス特典を取るのは困難!
その理由は、特典として開放されるのは全座席のうち一部しかないためです。
例えば、ANAがホノルル線で導入しているエアバスA380ではビジネスは56席もありますが、実際に特典として開放されるのは数席
さらに、家族での海外旅行は夏休みや年末年始などのハイシーズンに集中するため,必然的に特典の競争率が高くなります。
つまり、人気路線ほどハイシーズンに家族全員分のビジネス特典を発券することは相当困難といえます。
燃油サーチャージ高い
大量のマイルを保有し、1年前から準備すれば家族分のビジネスを取りやすくなりますが、2022年に燃油サーチャージが高騰する問題が発生。
燃油サーチャージは正式には「燃油特別付加運賃」と呼ばれ、有償や特典の区分に関わらず航空会社の判断でチケットに上乗せされるものです。
燃油サーチャージを含む税金・料金等にはマイルを充当することはできません。
2022年から原油価格が高騰し、これに伴い燃油サーチャージは右肩上がりに上昇し、高止まりが続いています。
下のグラフはJALとANAの日本〜ハワイの1人片道あたりの燃油サーチャージの推移↓
燃油サーチャージはひとり片道3万円程度かかるため、家族4人でハワイ往復とした場合、燃油サーチャージだけで24万円以上かかるため、仮にビジネス特典を発券できたとしても、支出は非常に大きい。
これはハワイに限ったことではなく、東南アジアや北米、欧州など原則全ての目的地に適用されます。
導き出した最適解
このように、家族でビジネスクラスを実現するのが難しい中、導き出した最適解がアラスカ航空のマイルで発券
マイラー界では有名な方法の1つですが、アラスカ航空のマイル(ASマイル)になじみのない方も少なくないと思います。
アラスカ航空は、米シアトルを拠点とする航空会社で2021年3月にワンワールドに加盟。
ワンワールドに加盟する前から提携航空会社の特典航空券を予約できるサービスを提供しています。
オススメはアラスカ航空のサイトからASマイルを使ってJAL便の特典を取る方法です。
アラスカ航空の飛行機に乗るわけではなくJAL便に乗るので、さほど抵抗感はないと思います。
アラスカ航空はJALと提携しており、JALのニューヨークやシアトルなどの北米路線のほか、バンコクやシンガポールなど東南アジア路線の特典予約が可能です。
ASマイルをすすめる理由
ASマイルの主なメリットがこちら
✅JALより必要マイルが少ない
ASマイルはJALマイルよりも同日同便でも必要マイルが少ないことが特長です。
以下は日本〜東南アジア間の片道ビジネス特典に必要なマイルの一例
例えば、JALバンコク行きのビジネスは25K、つまり25,000マイルで発券できます。
つまり、ASマイルを使いJAL便に乗れば、ANAで往復ビジネスを取るよりも安く、さらに本家のJALマイルよりも約4割も少ないマイルで済むことになります。
東南アジアにおいてはマニラ以外全てがお得です↓
同じ目的地に同じ便のビジネスに乗るのに提携会社経由で発券する方がお得というのは非常に魅力的です。
✅特典の開放枠が非常に多い
ASマイルは特典の開放枠が多いことでも有名です。
例えば、羽田〜シンガポールのJALビジネス開放枠を調べたところ、人数を選択できる最大の7名でもビジネスを選択できる日がありました。
もちろん、この開放枠はJALの開放枠の内数であり、ハイシーズンほど開放枠は早く埋まっていくので油断はできませんが、こまめにチェックすれば、ビジネスを複数席確保することができます。
✅燃油サーチャージが無料
アラスカ航空をはじめとした北米の航空会社は、原則として燃油サーチャージを徴収していません。
これは提携航空会社にも適用され、利用する便がJALでも燃油サーチャージは無料となります。
例えば、バンコク行きJAL往復をJALマイルで予約した場合は1人約6万円かかります(2022年9月時点)
一方、ASマイルでJAL往復を予約した場合、発券手数料や諸税はかかるものの、燃油特別付加運賃は計上されず合計で1人74ドル(約1万円)しかかかりません。
このように、ASマイルで予約すると家族分の燃油サーチャージが浮くので非常にお得です。
その他のメリット
✅有効期限が実質なし
ASマイルは3年以内にマイルに増減があれば有効期限はリセットされ、その時点で新たに3年間の有効期限が適用されます。
つまり、ASマイルは実質無期限となります。
✅変更・キャンセルの手数料なし
アラスカ航空では予約後24時間以内であればキャンセルは無料(提携航空会社の予約にかかる片道12.5ドルは返却されない)
さらに、これまで予約後24時間以降は変更・キャンセル手数料を徴収していましたが、2021年5月からアラスカ航空が取り扱う全てのフライトで変更・キャンセル手数料が廃止されました。
試しにJAL便をカートに入れて、キャンセル規定を確認したところ、「Your itinerary may be changed without a service fee.」となっており、手数料が無料であることがわかります。
✅特典利用者の制限なし
ANAなどは特典航空券の利用者を会員本人や会員の配偶者、2親等以内の家族に限定しています。
一方、アラスカ航空では家族以外の友人でも特典航空券が利用可能です。
✅乗継便を追加しても無料
ASマイルを使ってJAL国際線特典予約をする際、JAL国内線を乗継便として加えてもマイルは追加徴収されません。
つまりJAL国内線の移動が片道1区間無料となります。
例えば名古屋→東京→バンコクというルートの場合
まず、検索画面の「All search options」を選択
次に「Multi-city」を選択し、名古屋→東京→バンコクを検索
その結果、必要マイルは25Kのままとなります。
※この方法はJALマイルを使った特典予約でもできるため、ASマイルだけのメリットではありませんが、地方在住の方にはオススメです。
デメリットも
✅オペレーションが日本語非対応
アラスカ航空のサイトは日本語非対応です。
マイルを使って予約することは簡単ですが、予約した便を変更・キャンセルしたい場合は困ります。
この場合、アラスカ航空ではチャット機能があります。
ログイン後、右上の「Help center」をクリックし「Start chat」から英文でチャットできます。
英語が苦手な方は、Google翻訳などを使いながらチャットすれば問題ないです。
その他、通訳も交えた三者で電話応対も可能
実際にビジネスを発券してみた
ここでは、発券の手順やJALのビジネスクラス座席指定までの手順を紹介します。
※あらかじめアラスカ航空の会員(Alaska Airlines Mileage Plan)とJALマイレージバンク会員(JMB)の両方の登録を済ませておく必要があります
搭乗者情報入力
搭乗者全員の氏名、生年月日を入力
次に、連絡先として電話番号、メールアドレスを入力
次に、旅行の補償サービスに加入するかどうか選択します。
1人あたり補償サービスは28ドル
内容からして加入の必要性はないと判断し、「No」を選択しました。
支払い
諸税を一括か月々分割か選択します。ここでは一括で支払い。
購入後、画面が切り替わり、フライト情報(Flight summary)が表示されます。
ここで右上に表示される番号のうち、下の番号はJALの予約番号になるため重要です。
メールでも同様の内容を確認できますが、念のため、予約番号をスクリーンショットまたはメモをしておいた方が良いです。
ASマイルでJAL特典を発券した場合、座席指定はJAL公式サイトでしかできません。
ここで表示されるJALの予約番号を使い、JALのサイトから座席指定していきます。
アラスカ航空でJALの特典を発券し予約番号を取得した場合、JAL公式サイトでログインした状態では座席指定はできません
自分で予約番号とJMB(JALマイレージバンク)を紐付けする必要があります。
必ずログアウトした状態で「メニュー」→「国際線」→「予約確認」→「JMB会員以外のお客さま」と進み、予約番号などを全て入力します。
次に「サービスのお申し込み」→「座席を選択する」をクリック
あとは搭乗者全員の座席を指定すれば完了
JMBアプリではしっかり予約が反映されていました↓
ASマイルはどのくらいお得か
今回、羽田〜シンガポールのJALビジネス特典を往復分発券しました。
同区間はANAやJALなどが運行しているので、予約した同日同区間の必要マイルと税・燃油サーチャージを比較しました。
✅ANAマイルでANA便
ANAマイルを使ってANA便ビジネスを発券した場合は4人で252,000マイル+250,680円
ANAでは4人分のビジネスは取れなかったため、比較するため必要マイルと税・サーチャージをそれぞれ4倍しています。
※ANAマイルを使ってシンガポール航空のビジネスをとる方法もありますが、開放枠が非常に少ないので比較対象から除外
✅JALマイルでJAL便
JALマイルを使ってJAL便ビジネスを発券した場合は4人で320,000マイル+239,600円
✅ASマイルでJAL便
実際にASマイルで支払ったのは4人で200,000マイル+380.40ドル
これら3種類のパターンを比較するとこのようになります↓
ASマイルでは必要マイル、諸税・燃油サーチャージともに最小となりました。
特に、諸税・燃油サーチャージはANAやJALの5分の1程度と非常にお得です。
参考までに、JALで家族分のビジネス往復を有償予約した場合の料金を確認したところ、
改めてマイルの破壊力を実感しました!
アラスカ航空は日本語非対応のデメリットはありますが、それ以上のメリットがあります。
ビジネスを取るコツ(裏技あり)
ASマイルを使えばいつでもJALビジネス特典を予約できるというわけではありません。
JALマイルを使った特典の予約開始は最終区間出発日の360日前から可能
一方、アラスカ航空では予約は330日前から開始としています。
つまりJALマイルの特典予約開始から約1ヶ月も先になります。
また、ASマイルを使ってJALビジネス枠が予約できるのは、JAL公式サイトにおいて基本マイルで予約可能な日のみです。
言い換えれば、JALサイトでPLUS枠しか予約できない日はアラスカ航空のサイトで「N/A(空席なし)」と表示され、予約ができません。
言い方は悪いですが、ASマイルで取れるJALビジネス特典は“基本マイル枠の余り物”です。
基本マイル枠が余っている日がいつか調べるにはJAL公式サイトのカレンダー表示が便利です。
先ほど説明したように、JALマイルとASマイルの特典利用開始は1ヶ月差があるため、ASマイルではまだ予約できない日程で基本マイル枠の空き状況をあらかじめ調べることができます。
例えば、東京〜シンガポール往復でみてましょう。
シンガポール行きの基本マイルは片道40,000マイル
下の場合、ASマイルが使えるのは40,000マイルが表示されている日のみで、往路では8月14日と15日、復路では8月21日以降とわかります。
そんなときは裏技的な方法でビジネスを取ることができる場合があります。
JALはスペインのアマデウス社と提携し、ワンワールドの各社と連携した予約システムを採用しています。
また、2019年にアマデウス社の予約システムに切り替えたことで、特典予約の開始時期が330日前から360日前になり、サービスが向上しました。
アマデウス社はマリッジセグメントという座席管理システムを採用しています。
マリッジセグメントとは、乗継便を含めた出発地から目的地へのフライトを1つのユニットとして航空会社が座席を一括管理する方法です。
例えば、成田〜シンガポールのJALビジネス開放枠が15席だとします。
この15席全てを関東圏の方だけで予約してしまうと、福岡空港から乗継便を使ってシンガポールへ行きたい方は予約ができません。
そうすると乗継便に空席が生じ、航空会社には収益が減ります。
そのため、あらかじめ乗継便を含めた目的地までの座席を一定数予測していれば、地方からの利用者も予約でき、JALにとって精度の高い需要予測が可能となります。
このようなJALの予約システムはアラスカ航空にも連携しており、ASマイルを使ったJAL特典予約にも適用されます。
ASマイルを使った乗り継ぎ予約を試してみます。
2023年8月1日出発の東京〜シンガポールの場合、羽田発も成田発もビジネスは空席なし
一方、同日に福岡〜羽田を経由した成田〜シンガポール便のビジネスは空席ありとなります
この方法を使えば、地方便を絡めた予約をつけると、ビジネスの空席を見つけることができます(地方便の必要マイルは無料)
ただし、例示したケースでは羽田〜シンガポールがマリッジセグメントの対象外となっているため、羽田〜成田の移動が発生してしまいます。
また、マリッジセグメントは乗継便を含めたユニットのため、予約後に乗継便のみをキャンセルすることはできません。
このように、マリッジセグメントは少々面倒ですが、どうしても国際線ビジネス特典を確保したいときには有効な手段となります。
ASマイルの貯め方
長々とASマイルのメリットを説明しましたが、そもそもASマイルが貯まっていないと特典予約はできません。
ASマイルを貯める方法は様々ありますが、手っ取り早いのは以下の2つの方法です。
✅マイルを直接購入(バイマイル)
✅マリオットポイントから交換
✅マイルを直接購入(バイマイル)
アラスカ航空では、公式サイトからマイルを購入することができます(要会員登録)。
1,000マイル単位で購入でき、レートは1,000マイル=27.50ドルです。
レートは決して良くありませんが、アラスカ航空では不定期で増量マイルキャンペーンを開催しています。
円安の状況下では、バイマイルはお得な方法ではありません。
ただし、どうしてもマイルを追加したいときなどは、キャンペーン時に購入することをオススメします。
✅マリオットポイントから交換
マリオットポイントは、ホテルチェーン最大手のマリオット・ボンヴォイが提供しているポイントサービスです。
無料で会員登録さえすれば、マリオット系列ホテルの利用などでポイントが貯まります。
また、マリオットアメックスでクレジット決済するごとにポイントが発生し、マリオットポイントへ自動移行します。
貯めたポイントはマリオット公式サイトから航空会社約40社のマイルへ交換することができます。
ASマイルへは3ポイント=1マイルの比率で交換でき、さらに、60,000ポイント単位で交換すると、ボーナスとして5,000マイルが付与されるので、60,000ポイントで25,000マイル貯まります。
私の場合、家族分の予約に必要なASマイルはマリオットポイントから交換しました。
交換申請から2日後にはASマイルが付与されていたので、非常にスムーズでした。
おわりに
ASマイルの魅力、伝わりましたか?
JALマイルよりも少ないマイルでビジネスを発券できるのはお得ですが、航空業界はサービス改悪が繰り返されるので、これがいつまでも続くとは考えにくいです。
そのため、できる限り早め早めに予約を入れておけば様々な面で有利になります。
ASマイルのメリット・デメリットを十分理解した上で、家族でビジネスを実現しましょう!
今ならマリオットポイントを最大獲得できるキャンペーンを実施中です。
マリオットポイントに移行できるマリオットアメックスカードでは特別なキャンペーンを開催しています。
詳細はX(旧Twitter)またはInstagramのDMにてご連絡ください。