2022年2月24日、アメリカン・エクスプレスはSPGアメックスの後継カードとなる「マリオット・ボンヴォイアメリカンエクスプレス プレミアムカード」の発行を開始しました。
2022年、マリオット・ボンヴォイではカテゴリ廃止やポイント予約に変動制が導入されるなど、制度改正が多い年になります。
この記事では、リニューアルが噂されているSPGアメックスについて,本国アメリカの動向を踏まえ,自称マリオット沼人の私キラキラがリニューアルの時期や内容を独断と偏見で予想しています。
※あくまで個人的な見解ですので,かる〜く読み流してください。
ではさっそくみていきましょう!
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目次
SPGアメックスの歴史
まずはSPGアメックスの歴史を簡単に紐解いていきましょう。
1980年に株式会社化したSPG(スターウッド・プリファード・ゲスト)は、シェラトンやウェスティン,セントレジス等のブランドを持つアメリカの大手ホテルチェーンの1つでした。
2001年米国でクレカ発行開始
アメリカでは,2001年にSPGとアメリカン・エクスプレスが提携してクレジットカードの発行が開始されました。
カードはノーマルの「SPG AMEX」、上級の「SPG LUXURY」、ビジネスの「SPG AMEX BUSINESS」の3タイプ
見た目はほとんど変わりませんが、年会費や特典で差をつけています。
2013年日本上陸
一方,日本では2013年9月にSPGとアメリカンエクスプレスの提携カード「SPGアメックス」の発行を開始しました。
もうお馴染みの赤色の盤面(デザインは賛否両論あるところ。。)
2018年ロイヤリティプログラムの統合
2016年、マリオット・インターナショナルがSPGを買収
2018年8月にはSPGとマリオット・リワード,リッツ・カールトン・リワードの3つのロイヤリティプログラムが統合しました。
これにより、SPGはマリオット・インターナショナルの完全小会社になったわけです。
2019年新プログラム開始
2019年2月、マリオットはマーケティング施策であるロイヤリティプログラム「マリオット・ボンヴォイ」を開始しました。
同時にアメリカでは既存クレカをリニューアル
▼
※左のマリオット・ボンヴォイアメックスは2019年に新規発行を終了
以降,マリオット・インターナショナルはマリオット・ボンヴォイという新プログラムを展開しながら、世界最大のホテルチェーンとしてその地位を確立していきます。
本国アメリカでは、2019年の新プログラム開始にあわせてSPGアメックスがマリオットボンヴォイカードにリニューアルされた一方,日本では2013年からSPGアメックスの発行が継続されています。
年表でまとめるとこんな感じ↓
ある疑問
ここで1つの疑問が。。
マリオットインターナショナルの日本法人はなぜSPGという子会社の看板のままでアメックスとの提携カードを発行続けているのか?
通常であれば、アメリカと同様に新プログラム開始にあわせて「マリオットボンヴォイカード」に衣替えする必要がありますが,日本ではそのような対応を取っていません。
ただ、いつまでも子会社の看板のままカードを発行し続けることは考えにくいので,SPGアメックス愛好家の間では「そろそろリニューアルか?」という噂が広がっています。
予想①リニューアル時期
まず,リニューアルの時期についてアメリカの事例を踏まえてある仮定を立ててみました。
仮定
過去最大のプロモーション後にリニューアルがある
アメリカでは,2018年9月にSPGラグジュアリーカードで過去最大のプロモーションがありました。
■発行対象:SPGアメックスラグジュアリーカード
■獲得ポイント:125,000ポイント
■獲得条件:発行後3ヶ月以内に5,000ドル(約55万円)決済
■発行期間:2018.8月〜12月7日
12.5万ポイント!さすが本国アメリカではSPGカード保有者を優遇していますね。
このプロモーションが終わったのは2018年12月7日。
そのわずか2ヶ月後の2019年2月にSPGアメックスはマリオットボンヴォイカードに刷新されました。
一方、日本では2021年に過去最大のプロモーションが2回ありました。
■発行対象:SPGアメックス
■獲得ポイント:69,000ポイント(紹介経由で75,000または80,000)
■獲得条件:
発行後3ヶ月以内に30万円決済
■発行期間:
2021.5月7日〜6月30日(1回目)
2021.9月7日〜12月7日(2回目)
SPGアメックスは2013年の発行開始から8年以上経ち,“鮮度”としてはかなり落ちています。
それにも関わらず、2021年には過去最大のプロモーションを年間の4割以上(151日間)も開催しました。
さらに、気になる動きも。
2021年、アメリカでも過去最高のプロモーションが2回開催されていたのです。
特に2回目にあったプロモーションでは、マリオット・ブリリアントカードの新規発行で150,000ポイントが獲得できるという超絶すごいものでした。
チェックポイント
アメリカでは
▶︎2018年の過去最高プロモーション終了の約2ヶ月後、カードがリニューアル
▶︎2021年に過去最高プロモーションを2回開催(日本もほぼ同時期に開催)
アメリカのこのような動きを踏まえると、日本のSPGアメックスも2022年前半にはリニューアルの可能性があるのではないかと考えています。
予想②リニューアル後の特典
次に、リニューアルされた場合の新カードの特典についても予想してみます。
まず、現在発行中のアメリカのマリオット・ブリリアントと日本のSPGアメックスを比較してみます。
※アメリカで発行されているビジネスカードは比較では除外しています
券面 | ||
名称 | Marriott Bonvoy Brilliant™ American Express® Card | starwood preferred guest® American Express® Card |
発行国 | 米国 | 日本 |
年会費 | 450ドル (約49,500円) | 34,100円 |
入会ボーナスP ()内はプロモ時 | 75,000P (150,000P) | 30,000P (69,000P) |
無料宿泊券 (プロモ時) | 2泊分 最大85,000P/泊 | なし |
マリオット ステータス付与 | ゴールド (年間75,000ドル決済でプラチナ付与) | ゴールド |
宿泊実績付与 | 15泊分 | 5泊分 |
ホテルクレジット付与 | 300ドル | なし |
公式サイト | 詳細を見る | 詳細を見る |
一見、アメリカのブリリアントカードの年会費は高いように思えますが、ホテルクレジットが300ドル分も付帯されているため、年会費は実質150ドルと考えることもできます。
さらに、ボーナスポイントや無料宿泊券、宿泊実績はどれも日本より魅力的です。
もっとも、マリオットインターナショナルにとって、自国のクレカホルダーに対して最大限優遇するのはごく自然なことでしょう。
そのため、日本とアメリカのカードを単純比較することは難しいですが、日本の新カードは本国アメリカまで特典が付与されることはないと思われます。
ただし、日本もマリオット・ボンヴォイアメックスに切り替えるにしても、2021年に開催したSPGアメックスの過去最高プロモーションよりも魅力的な特典にしなければインパクトはないでしょう。
つまり
「ブリリアントの特典>新カードの特典>SPGアメックスの特典」
というようなポジションのクレカになるのではと考えます。
なお、年会費は少し上がるのでないかと思います。これは何も根拠はありません。
SPGアメックスはどうなる?
この取り扱いについては2022年2月1日時点で公式発表がありませんが、アメリカでSPGアメックスからマリオット・ボンヴォイカードに切り替わった事例を踏まえて考察した結果はこうなります。
SPGアメックスの今後(考察)
✅マリオット・アメックスの発行開始前日にSPGアメックスの新規発行が終了
✅発行済みのSPGアメックスはマリオット・ボンヴォイカードに切り替えとなる
✅マリオット・アメックスの発行開始前日にSPGアメックスの新規発行が終了
アメリカでは2019年2月13日にマリオット・アメックスの発行が開始され、その前日の2月12日にSPGアメックスの新規発行が終了になりました。
ただし、発行済みのSPGアメックスは2019年5月に券面が変更されたものの、継続して使用することができました。
ここで重要なのはSPGアメックスはマリオット・ボンヴォイアメックスに切り替わった後も新規発行ができないということです。
これを踏まえると、SNSで拡散されている2022年2月8日のマリオットアメックス発行開始が事実であれば、前日の2月7日にSPGアメックスの新規発行が終了されることになります。
アメリカの事例を踏まえると、発行済みのSPGアメックははマリオットアメックスの発行開始から数ヶ月後に券面が変更されるものと考えられます。
これについてはマリオットのロイヤリティプログラム(規約)にも明記されています。
実は2020年12月15日にこの規定が追記されました。
追記された内容は以下の通り
アメリカン・エキスプレスのスターウッド プリファード ゲスト クレジットカードのカード会員は、Marriott Bonvoy®クレジットカードを受け取るまで、ロイヤルティプログラムの旧称がついた、現在お持ちのブランド提携クレジットカードを引き続きご利用いただけます。
ここで注目したのは「受け取るまで〜ご利用いただけます」の記載
つまり、SPGアメックスは「廃止」ではなく「受け取りできる後継カードがある」と読み取れます。
これはアメリカの事例と同じ路線を歩むと推測されることから、SPGアメックスは解約しない限り、継続使用できると考えられます。
終わりに
リリース予定のマリオットアメックスの特典内容次第では、SPGアメックスの方が魅力的な場合が考えられます。
そのため、あえてマリオットアメックスの発行開始前に魅力的な特典が付帯されているSPGアメックスを発行する方法もあります。
SPGアメックスを解約するか、新規発行するか、またはマリオットアメックスを発行するか様々な選択肢がある中で、自分にとってどの選択肢を選ぶのがベストか見極めが重要になりそうです。
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