
2024年1月から始まる新NISAは、現行のNISAよりも投資上限額が拡大し、非課税期間が無期限になるなど、良いことづくめでまさに神改訂!
新NISAでうまく長期積立てすれば、資産○千万円の小金持ちにもなれる可能性があります。
新NISAにも対応した証券会社は多数ありますが、その中でもネット証券大手の楽天証券にスポットを当て、楽天キャッシュのお得な使い方を紹介します。
この記事では、楽天証券のカギとなる楽天キャッシュのチャージ還元率を最大化する方法をまとめました。すでに楽天証券で投資信託の積立をされている方はもちろん、これからNISAを検討される方に少しでも参考になればと思います。
この方法は運営会社により予告なしに変更・廃止される場合があることをあらかじめご留意ください。
では、さっそく見ていきましょう!
目次
楽天キャッシュとは

楽天キャッシュは買い物に使用できる楽天グループのオンライン電子マネーで、現金と同じ価値があり、楽天市場などのネットショッピングや、楽天ペイアプリを通じてコンビニなどで電子マネーとして利用できます。
類似のサービスで楽天ポイントがありますが、主な違いは以下の通り↓
![]() 楽天キャッシュ | ![]() 楽天ポイント | |
位置付け | 電子マネー | ポイントサービス |
獲得方法 | 銀行口座やクレカからチャージ | 楽天市場等のオンラインや実店舗で買い物で付与 |
購入(チャージ) | ○ | × |
使える場所 | オンライン | オンライン&実店舗 |
投信積立 | ○ | ○ |
両者とも似たようなサービスでややこしいですが、大きな違いは獲得方法と使える場所です。
楽天ポイントは買い物などで得られる副次的なポイントで、オンラインや実店舗で使えます。
楽天市場や楽天モバイルなどライフスタイルを楽天グループのサービスの利用に寄せている、いわゆる楽天経済圏の人は、楽天ポイントを効率的に貯めたり運用したりしています。
さらに、2022年11月から楽天ポイントはマリオットポイントと連携を開始

ホテルチェーン最大手のマリオットと連携することでさらにポイントの使い勝手が良くなります。
交換率は3:1で、マリオットポイント3Pに対して楽天ポイント1Pから交換可(最低3,000マリオットポイントから)。
これに対して、楽天キャッシュはチャージ式の電子マネーで、使えるのは楽天市場や楽天トラベルなどのオンラインに限られます。
投信積立の利用が可能に
楽天キャッシュは、2022年6月から楽天証券で取り扱うつみたてNISAなどの投資信託に積立できるようになりました。
楽天キャッシュで積立するメリットは、楽天カードから楽天キャッシュを経由するだけでチャージ額の0.5%が楽天ポイントとして還元されることです。
楽天カードからクレカ決済する方法も可能ですが、この場合は還元率が0.2%と低いのが欠点。

下の表は楽天証券における投信積立の引き落とし方法の種類↓

楽天キャッシュは引き落とし金額が月間50,000円の上限があるものの、他の引き落とし方法と比較してポイント還元率が最も高く、さらに積立指定日も選択肢が多いため、現状ではベストな引き落とし方法といえます。
さらに、還元された楽天ポイントは積立の一部または全部に利用することができるので、口座から引き落とす現金を減らすことができるのが魅力
ポイントを併用した積立てを行う場合、銀行口座からの引き落しを最小限にしつつ,ポイントを最大限利用することが重要です。
自動チャージの仕組み
引き落とし方法として楽天キャッシュを選択すると、積立額分を楽天カードから楽天キャッシュへ自動的にチャージすることができます。
ここでは便宜上「自動チャージ」と呼びますが、正式には残高キープチャージと呼ばれます。
自動チャージを設定すると、毎月の楽天キャッシュの残高が積立金額より下回らないように、積立の引き落とし時に自動的に同額が楽天カードからチャージされます。

毎月の自動チャージのイメージはこんな感じ↓

この自動チャージのメリットは何かというと、自動チャージにより引き落とし金額の0.5%が楽天ポイントとして還元されます。
還元率を最大化する方法

答えから先に言うと、楽天キャッシュの還元率を最大化する方法は自動チャージではなく手動チャージにすること
楽天証券では、引き落とし方法を楽天キャッシュ、楽天カード決済、証券口座、その他金融機関から選ぶことができます。
このうち、楽天キャッシュを選択し、自動チャージ(残高キープチャージ)を設定すると、積立額の0.5%が楽天ポイントとして還元されます。
ただし、自動チャージを設定しないとポイント還元はありません。

これだけ聞くと、「自動チャージが一番お得でしょ!」と思うかも知れませんが、実はそうではありません。
つみたてNISAで毎月の積立て金額を33,333円に設定している場合を例に説明します。
自動チャージを設定している場合、積立指定日に楽天キャッシュから33,333円が引き落とされ、自動的に楽天カードから楽天キャッシュに同額がチャージされ、残高33,333円がキープされます。
これではポイント還元率が0.5%となりますが、楽天ギフトカードを購入して手動で繰り返しチャージしていけば、還元率をより高めることができます。
繰り返しチャージのイメージはこんな感じ↓

※上の図は楽天ギフトカードで50,000円分をチャージしている例ですが、必ず50,000円をチャージしなければいけないわけではなく、残高が引き落とし金額より上回っていればいいだけです。
では、なぜ楽天ギフトカードで楽天キャッシュに手動でチャージした方が還元率がいいのか?
それは、楽天ギフトカードを買うまでの過程で還元率がアップするからです。
手動チャージにより還元率を高める過程がこちら↓

一見複雑そうな作業ですが、実はそんなに難しくありません。
大きく分けて4つの作業があるので、1つずつ解説していきます。
①楽天銀行デビットカードからチャージ
まずは楽天銀行デビットカードからファミペイへチャージする作業

ファミペイへチャージできるカードはファミマTカードかJCBブランドのカードが対象

ファミマTカードを除くJCBブランドのカードは月間のチャージ上限が20,000円まで
ここで注意点としては、JCBブランドのカード全てがポイント還元の対象というわけではないということ
2021年12月から楽天カード→ファミペイのチャージは楽天ポイント1.0%還元の対象外となりました。
つまり、JCBブランドの楽天カードは還元率が0%となり、チャージ元として使用するメリットは皆無
ただし、楽天銀行デビットカード(JCBブランド)からのチャージはポイント1.0%還元の対象なのです。
楽天銀行デビットカードは、支払代金が楽天銀行の口座から即時に引き落としされるカードで、取り扱う国際ブランドはVisa、マスター、JCBの3種類
年会費はVisaのゴールドデビットカードとシルバーデビットカードのみ有料
つまり、JCBブランドの楽天銀行デビットカードの年会費は永年無料です。

ファミペイチャージのためにこれから楽天銀行デビットカードを作る方はJCBブランドを選択してください。



新規で登録したカードは初回チャージを含む3日間、1回あたりのチャージ上限が5,000円
そのため、5,000円を4回チャージし、楽天ポイント200Pを獲得

②ファミマTカードからチャージ
次にファミマTカードからファミペイへチャージする作業

ファミマTカードは、ポケットカード株式会社が発行する年会費・入会費無料のクレジットカード

ファミマTカードからファミペイへチャージではチャージ金額に対してファミペイ0.5%が還元されます。
楽天銀行デビットカードは還元率が1.0%のため、チャージする優先度は楽天デビットが1番手でファミマTカードは2番手になります。

ファミマTカードは還元率が楽天銀行デビットカードより劣るもの、月間のチャージ上限が100万円もあるのが最大の強み!
楽天証券の投信積立に利用できる楽天キャッシュの月間上限は50,000円
つまり、楽天銀行デビットカードでファミペイにチャージできる月間上限は20,000円のため、残り30,000円分をファミマTカードでチャージすれば還元率は最大になります。

ここで超重要な注意点として、ファミマTカードはデフォルト(初期設定)がリボ払いであること

ショッピング手数料率はあらかじめ18%に設定されているため、カード到着後にそのままカード決済してしまうといずれ地獄を見ます。
まずはカードが到着したらリボ払いの設定を解除しましょう!
カード到着後、ファミマTカード公式サイトで初回ログイン後、右側のメニュー画面の「登録情報照会・変更」→「引落し口座登録・変更」を選択

①支払い方法の設定を「店頭支払いコース→口座引落しコース」に変更
②「リボ払い→ずっと全額支払い」に変更
変更後、メールで「ずっと全額支払い」の申し込み受付されたことがわかります↓

以上で、リボ払いの解除は完了!
ファミマTカードはリボ払いの設定を解除さえすれば、ファミペイへのチャージにとても有力なカードなので、非常にオススメです!
③楽天ギフトカード購入
次に、2つのカードでチャージしたファミペイで楽天ギフトカードを購入します。


楽天ギフトカードは、ファミリーマートが販売するプリペイドカードPOSAカードの1つで、他にAmazonギフトカードやAppleギフトカードなどがあります。
ここで重要なのは5と0のつく日に楽天ギフトカードを購入すること!

2023年時点で楽天ギフトカードを含むPOSAカードを5と0のつく日に購入するとファミペイボーナスがもらえるキャンペーンを期間限定で開催しています。
期間限定といっても、期限が示されていないので当面は続くキャンペーンとなります。
通常、ファミペイ払いではファミペイボーナスとして購入額の0.5%が還元されます。
さらに、5と0のつく日にPOSAカードを購入すると、期間限定ボーナスとして追加で購入額の1.5%が還元されます。

さらに、2023年3月からファミリーマートでファミペイ払いをすると、通常決済ファミペイボーナスが2倍になるキャンペーンが始まりました。
つまり、5と0のつく日に楽天ギフトカードを買えば、ファミペイボーナスは通常決済ボーナス(0.5%)+2倍ボーナス(0.5%)+5と0のつく日ボーナス(1.5%)=2.5%となります!
④楽天キャッシュへチャージ
最後に、ファミペイで購入した楽天ギフトカードを楽天キャッシュにチャージする作業

まずは0と5のつく日にファミマで楽天ギフトカードをファミペイ払いで購入

裏面に記載のQRコードから楽天ギフトカード専用サイトへジャンプ

楽天会員ログイン後、ギフトカード裏面に記載のPIN番号を入力し、楽天キャッシュの受け取りが完了。
楽天キャッシュ公式サイトでエントリーし、毎月1日と11日に楽天キャッシュチャージすると、楽天ポイントを最大全額還元されます。

抽選にはなりますが、せっかくなら毎月1日か11日のタイミングでチャージしましょう!

事前エントリーが必要なのでご注意ください。
まとめ
以上の4つの作業を終えると、めでたく楽天キャッシュにチャージされます。
投信積立の月間チャージ上限である50,000円を基準に、トータルの還元率を計算すると以下のようになります。
還元率 | 獲得ポイント | 還元対象 | |
作業①![]() | 1.0% | 200P | 楽天ポイント |
作業②![]() | 0.5% | 150円相当 | ファミペイ |
作業③![]() | 2.5% (0.5+0.5+1.5) | 1,250円相当 | ファミペイ |
作業④![]() | 0% | ー | ー |
合計 | 3.2% | 1,600円相当 |
還元対象は楽天ポイントやファミペイの2種類になりますが、いずれも最終的に楽天証券に利用できる原資になるので、合計の還元率としては3.2%となります。
楽天カードから楽天キャッシュへ自動チャージで0.5%ポイント還元される正規ルートと比較すると6.4倍も還元できます。
少々手間のかかる方法と思うかも知れませんが、2枚のカードのチャージはスマホで簡単にでき、楽天ギフトカードを買うときだけファミマに立ち寄ればいいので、慣れれば大してめんどくさくはありません。
この作業をするのはめんどくさいと思い、楽天キャッシュで自動チャージに設定すると、楽天ポイントは年間最大で3.000円相当(50,000円×0.5%×12ヶ月)しかもらえません。
これに対して、手動チャージでは年間19,200円相当(50,000円×3.2%×12ヶ月)ももらえます。
年間でたったの16,000円の差と思うかも知れませんが、投信積立の世界ではこれが結構効いてきます。
なぜなら、獲得した約2万円は積立の原資にできるので,年利がプラスである限り,複利により資産が雪だるま式に増えることになるからです。

まとめ
✅楽天証券の引落方法は楽天キャッシュを選択
✅楽天キャッシュの残高キープチャージは設定しない
✅ファミペイ払いで楽天ギフトカードを購入し楽天キャッシュにチャージ
還元ルートは改悪の繰り返し
楽天銀行デビットカードとファミマTカードを使ったファミペイチャージで楽天ギフトカードを購入する方法は還元率を高める有効な手段の1つです。
しかし、この還元ルートがいつまでも続くことは絶対にありません。
なぜなら、ポイント還元キャンペーンは常に改悪の繰り返しなのです。。。
とはいえ、楽天キャッシュは他社との交換サービスが拡大傾向にあるので、仮に今回の還元ルートが閉鎖されてもまたお得な還元ルートが生まれるでしょう。
ポイントサービスの知恵比べはまだまだ続きます♪